■意外と知らない!?マンドリン弦の張り方
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ここでは写真とイラストを使って、マンドリン弦の張り方をレクチャーしていきます。
色んなところへ演奏に行きますが、きちんとできていない人が多いです。
正しい張り方をしておくと、様々なメリットもあります。
・弦が切れにくい
・サウンドの鳴り方が均一になる
・巻き方がきれいだと、見た目も美しい
・新しい弦は音も大きく、品質によってはきらびやかなサウンドに
※これは弦を張り替えてしばらくの間起こる、いわゆる「弦鳴り」とも呼ばれます。
どのタイミングでマンドリン弦を交換する?
単純には・・・
・さびてきた時
(湿気や汗には注意です。柔らかい布でこまめに拭きましょう)
・ライブの前に気合を入れたい時 (私は主にコレです)
割と当たり前ですみません。
では、前者のほう、さびているのに運良く切れずに残っているとして、
具体的にはどんな症状が出るの?
弦のフレットに当たる部分の裏側、最初にここがやられます。
さらにそれでもお構いなしに弾いていると、巻き弦(3、4弦)の芯である、スチールが見えてきます。
ここまで来ると、交換時期を過ぎまくっています。むしろ、パツンと切れてないのが不思議なくらいです。
そこまでいくとどうなる?
・弾いた時のサウンドが均一になりません。
・開放弦で合わせたピッチも、コードなどを弾いた時にチューニングがずれて聞こえます。
・場合によってはビビる原因になります。(新たに弦交換すると直るケースも。)
・いつ弦が切れるか、というスリルが味わえます。
それでは、本題。
■マンドリン弦の交換手順
弦は1本ずつ、あるいは一組(2本)ずつ外しながら交換してください。
もし、先に全ての弦をはずした場合、ブリッジが所定の位置からずれてしまいます。全ての弦を張った後にブリッジ調整をしなければなりません。これは、上級者でも非常に時間のかかる作業です。
それでは、弦の交換を始めます。
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1.まずは遊びを作ります。
弦は最低は2回転〜3回転をめどに巻いていきたいところ。そのための遊びです。
ちょうどループエンド周辺の幅が「遊び」の長さにぴったりです。
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2.遊びの距離を決めたら弦を通します。
この時、ペグの穴を、弦が真っ直ぐ通りやすいように、あらかじめボディの方向へ向けておきます。 |
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3.通したら、遊びの距離を目安に、ヘッドの内側に向かって折り目をつけます。
4.この折り目がついたら、テールピースの金具にループエンド部分を所定の場所にかけます。
5.手順3で作った折り目を左図のように、一度下へとくぐらせます。 |
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5.くぐらせた後、上を通る弦を引っ掛けるように、さらに内側に折ります。この時、弦の先が上向きになっていればOKです。
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6.緩まないように弦を指で押さえながらペグを回します。図のように、通常は右回りで回転させて弦を巻いていきます。(3、4弦は左回りになります。)
7.巻き終わったら弦の余分な部分をニッパーなどで切断します。 |
これを8回繰り返します。
3弦、4弦に関しては、ちょうど上のイラスト図が左右対称になります。
最初は時間がかかるかもしれないですが、慣れてくると8本分換えるのに、15分程度で出来るようになるかと思います。
ここからチューニングを安定させる作業に入ります。
所要時間は約10〜20分。
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